1Rの彼女
「美味しいゴハンは出てくるし、掃除も洗濯もしてくれるし、こんなお姫様みたいに過ごせるところ、他には絶対にないもん!!」


それって…。

『衣・食・住』の心配かよ――――――!!


お姫様みたいって、俺は召使か!!???


数秒前の俺を消してくれ…。
穴があったら入りたいとは、まさにこのことか!?

恥ずかしいを通り越して、恥ずかしいんですけど!!
今の俺、ことごとくかっこ悪いんですけど!!



冷静に考えれば、分かることだろ…。

結子さんみたいな美人が、こんな俺を相手にするわけないってこと…。

俺みたいなのじゃなくってさ。
スーツが似合って、ワインが似合って、仕事が出来て。
身近なところでいえば、そう…。
兄貴みたいなやつ。
考えてみただけで、お似合いだ。


って、なんで俺こんなにへこんでんだ。





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