1Rの彼女
結子さんが、微笑んだ。

一晩見ないだけなのに、こんなにも愛しいなんて。


「保証人のこととか必要な書類とってこなきゃいけなくて、実家に帰ってたの。」

「なんで、話してくれなかったの?」


なんか、結子さんを責めてるみたいな言い方になってしまった。
俺と結子さんは、そんな関係じゃないもんな。
全部話せって言うほうが、おかしいよな…。


「言おうと思ったんだよ。でも、タクってば目も合わせてくれなくって…。話しかけにくかったんだもん。」


あの朝の出来事を思い出す。

「結子さん…、ゴメン。」


「一緒に暮らして、結構アタシ好き勝手やっちゃってたとは思うけど…。でも、なんかそのトキは嫌われちゃったのかと思った。目も合わせてくれないタク、初めてみたから…。」


「嫌うわけない!!その逆で、俺は…。」


ついに、言葉に出してしまった。



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