加納欄の記憶喪失 シリーズ5
「祥子が好きだ」
そう、はっきり、聞こえた。
聞き間違えじゃなかった。
しかも、2回目の告白は、ハッキリあたしの方を向いていた。
目線もしっかりあたしの方を・・・あたしの、後ろ?
ゆっくり、振り向いた先には、祥子先輩が、缶コーヒーを3本持って、顔を赤くして立っていた。
大山先輩は、まだ祥子先輩を見つめていた。
あたしは、その場から逃げた。
退院してから1週間後。
「欄ちゃん、病院どおだった?」
苫利先輩が聞いて来た。
「完全回復ですよ。これで内勤終わりです」
「おぉ!張り切ってるじゃん」
「当たり前ですよ。未だに犯人は逮捕してもらえないし、内勤の仕事は雑用ばかりだし、うんざりです。ハイ、熱っついですよ」
文句を言いながら、あたしは苫利先輩に紙コップに入れたコーヒーを差し出した。
「サンキュ、腕が治ったら気がきくねぇ」
「肩です。あ、おはようございます」
課長が入って来た。
「おはよう」
「課長、課長。肩完治しました。ご迷惑お掛けいたしました!本日より外回りいいですよね?」
課長は、あたしをチラッと見て、皆の顔をサラッと見た。
「高遠と組め」
「イヤです」
ソッコー答えていた。
「なに?」
「あ?いや、あの。高遠先輩は知っての通り、途中から単独行動起こすタイプですから、外回り記念日1日目を高遠先輩に振り回されたくないです。吉井さんと行ってもいいですか?」
課長があたしに言われて、吉井さんを見た。
「じゃなかったら、苫利先輩?」
「吉井と行け」
課長が認めた。
(^O^)v
あたしは、鼻唄を歌いながら、自分の席に着いた。
「欄君ご機嫌だねぇ」
鮎川さんにも言われた。
「当たり前ですよぉ。やっと、シャバの空気が吸えるんですよぉ」
「大山とは昨日会ったのか?」
1秒後。
「いえ、ここ暫く忙しかったので、でも退院したい。って言ってましたよ。そろそろ入院生活も退屈してきた見たいです」
「あいつもあきっぽい奴だからな。誰かと似てるな」
と言って、鮎川さんはあたしを見た。
そう、はっきり、聞こえた。
聞き間違えじゃなかった。
しかも、2回目の告白は、ハッキリあたしの方を向いていた。
目線もしっかりあたしの方を・・・あたしの、後ろ?
ゆっくり、振り向いた先には、祥子先輩が、缶コーヒーを3本持って、顔を赤くして立っていた。
大山先輩は、まだ祥子先輩を見つめていた。
あたしは、その場から逃げた。
退院してから1週間後。
「欄ちゃん、病院どおだった?」
苫利先輩が聞いて来た。
「完全回復ですよ。これで内勤終わりです」
「おぉ!張り切ってるじゃん」
「当たり前ですよ。未だに犯人は逮捕してもらえないし、内勤の仕事は雑用ばかりだし、うんざりです。ハイ、熱っついですよ」
文句を言いながら、あたしは苫利先輩に紙コップに入れたコーヒーを差し出した。
「サンキュ、腕が治ったら気がきくねぇ」
「肩です。あ、おはようございます」
課長が入って来た。
「おはよう」
「課長、課長。肩完治しました。ご迷惑お掛けいたしました!本日より外回りいいですよね?」
課長は、あたしをチラッと見て、皆の顔をサラッと見た。
「高遠と組め」
「イヤです」
ソッコー答えていた。
「なに?」
「あ?いや、あの。高遠先輩は知っての通り、途中から単独行動起こすタイプですから、外回り記念日1日目を高遠先輩に振り回されたくないです。吉井さんと行ってもいいですか?」
課長があたしに言われて、吉井さんを見た。
「じゃなかったら、苫利先輩?」
「吉井と行け」
課長が認めた。
(^O^)v
あたしは、鼻唄を歌いながら、自分の席に着いた。
「欄君ご機嫌だねぇ」
鮎川さんにも言われた。
「当たり前ですよぉ。やっと、シャバの空気が吸えるんですよぉ」
「大山とは昨日会ったのか?」
1秒後。
「いえ、ここ暫く忙しかったので、でも退院したい。って言ってましたよ。そろそろ入院生活も退屈してきた見たいです」
「あいつもあきっぽい奴だからな。誰かと似てるな」
と言って、鮎川さんはあたしを見た。