加納欄の記憶喪失 シリーズ5
黒龍会に、乗り込みたかったけど、そっちは絶対高遠先輩が張り付いてるだろうから、行くわけにはいかなかった。
この事件は、絶対に、あたしの手で犯人を捕まえるつもりでいた。
高遠先輩には、話した所であんまり仕事につかせてくれそうもないし。
囮になるのがダメなら、1人で、犯人見つけてやる!
単独行動を起こすには、簡単に人を信用する人とペアを組むと、先ほどの手口で簡単に、1人になれる。
リストは持ってきてないし、ここら辺で、リストにあがってる住所があるかなんて、知りもしない。
ただ、適当に止めただけだ。こういう小道が目についたから。
吉井さんが、いつ気付くかわからないけど、まぁ、少しは時間かせぎができるだろう。
住所は・・・阿多岸7丁目。
あの、倉庫の近くだ。
いい所で降りた。
もう1度行きたかったんだ。
鑑識が入っただろうから、収穫はないだろうけど、何か思い出すかも。
しばらく歩くと、あの時の倉庫が目に入ってきた。
相変わらず、倉庫内は薄暗かった。
適当な材木と鉄筋と・・・あの時見に来た時の記憶とさほど変わっていない。
その時、カタンッと物音がした。
あたしは、音のした方へ一瞬にして振り向く。
「誰っ?!」
音のした方へゆっくり歩いて行った。
鉄筋がごちゃごちゃと積んである方だった。
耳に神経を集中させた。
いる!
「いるのは分かってるのよ。顔見せたら?」
1人になった途端に動いた?
ずっと監視されてた?
黒龍会?
多人数ではなさそうだけど・・・。
なんで、出てこようとしない?
足をもう少し進めてみた。
すると、突然。
「待った!」
と、鉄筋の陰から声がした。
そして、両手を上げて、1人の男性が出てきた。
「止まって!」
あたしは、男に指示をし、顔をじっくり見た。
見覚えがあった。
「……りょ……お?」
孔明師範のもとで一緒に修行をしていた時の仲間だった。
あたしは、この男に好意をもっていた時期もあった。
あたしと孔明師範との事を偶然知ってしまった遼が、孔明師範に殴りかかっていったのだ。
この事件は、絶対に、あたしの手で犯人を捕まえるつもりでいた。
高遠先輩には、話した所であんまり仕事につかせてくれそうもないし。
囮になるのがダメなら、1人で、犯人見つけてやる!
単独行動を起こすには、簡単に人を信用する人とペアを組むと、先ほどの手口で簡単に、1人になれる。
リストは持ってきてないし、ここら辺で、リストにあがってる住所があるかなんて、知りもしない。
ただ、適当に止めただけだ。こういう小道が目についたから。
吉井さんが、いつ気付くかわからないけど、まぁ、少しは時間かせぎができるだろう。
住所は・・・阿多岸7丁目。
あの、倉庫の近くだ。
いい所で降りた。
もう1度行きたかったんだ。
鑑識が入っただろうから、収穫はないだろうけど、何か思い出すかも。
しばらく歩くと、あの時の倉庫が目に入ってきた。
相変わらず、倉庫内は薄暗かった。
適当な材木と鉄筋と・・・あの時見に来た時の記憶とさほど変わっていない。
その時、カタンッと物音がした。
あたしは、音のした方へ一瞬にして振り向く。
「誰っ?!」
音のした方へゆっくり歩いて行った。
鉄筋がごちゃごちゃと積んである方だった。
耳に神経を集中させた。
いる!
「いるのは分かってるのよ。顔見せたら?」
1人になった途端に動いた?
ずっと監視されてた?
黒龍会?
多人数ではなさそうだけど・・・。
なんで、出てこようとしない?
足をもう少し進めてみた。
すると、突然。
「待った!」
と、鉄筋の陰から声がした。
そして、両手を上げて、1人の男性が出てきた。
「止まって!」
あたしは、男に指示をし、顔をじっくり見た。
見覚えがあった。
「……りょ……お?」
孔明師範のもとで一緒に修行をしていた時の仲間だった。
あたしは、この男に好意をもっていた時期もあった。
あたしと孔明師範との事を偶然知ってしまった遼が、孔明師範に殴りかかっていったのだ。