加納欄の記憶喪失 シリーズ5
 かなり、肩が痛かったが、この隙を逃すわけにはいかなかった。

 あたしは、瞬時に左回転をし、ベッドからおりた。

「バカッ!なにやってんだよ!押さえてろって言ったろ!」

「うるせぇよ。だったらお前がやればいいだろ!こいつ女じゃねえよ」


失礼なっ(>_<)


でも、1人は戦意喪失。


あとは、このチャラ男。


また、2人がかりでこられても、面倒だし・・・。


「・・・ねえ、何の仲間?」

 話しかけてみた。

「あ?仲間?」


金で集まっただけか。


遼のヤロー。


何企んでる!


「いくらもらったの?」

 また、聞いてみた。

「いちいちうるせぇよ。黙ってろよ!」

「私とデキルと本気で、思ってんの?」

「あぁ?」

「だからぁ、5人いて、3人やっつけちゃった私に、あんた達だけで、私をやる勇気があんの?って言ってんの。わかったと思うけど、私強いよ。来るなら、遠慮なく叩きのめすからね、こっちはいろいろと怒ってるんだから。弱い奴相手になんかしてらんないのよ。はっきり言っちゃえば」


来るか?


「ヤロー!」


かかった(-.-)


 チャラ男は、あたしに向かって殴りかかって来た。

「女に拳振り上げるとは何様だぁ!」

 あたしは、拳を交わし、膝で相手の急所に蹴りを入れた。


 あと1人。


 最後の1人は、先程も言ったように、戦意喪失である。

 あたしは、そいつのところまで歩き、ニコッと笑った。

 向こうもつられて笑う。

「縄、といて?」

「ハイッ」

 いいお返事である。

 やっと、手が使えるようになった。

「で?いくらもらったの?」

 あたしは、聞いた。

「ご、5万っす」

 あたしは、そいつの首に手刀を見舞い気絶させた。


安いわ(-.-)


5万で何させようとしてんのよ!


 まだ怒りたりないが、とりあえず洋服を着ようと、服が吊るされている壁へ向かった。

 あと1歩で、洋服に手が届きそうな時に背後から殺気を感じた。

 あたしは、振り返りながらも横へ逃げた。

 あたしのいた場所に、遼の足が飛んできた。
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