Comfortable
鏡を見れば刹那の言うとおり白い涙の跡が頬についていた。


バシャバシャと顔を洗いスッキリした。


ついでにいつもは下ろしている髪を2つくくりに結った。


心の中で笑え!と呟きあたしはトイレを後にし刹那が待つところまで走って戻った。



「お、涙の跡消えたな」


あたしの顔を確認しながら言う刹那にあたしは「顔洗ったんだから当たり前でしょ」と言って2人並んで生徒会室に向かった。


不思議とさっきまで教室で泣いていた気分とは違って今は少し気分が良い。


きっと、仕方なかったことなんだ。


人の気持ちなんて誰にも変えることなんてできないんだから。


あたしはそう前向きに考える事にして横で歩いている刹那と他愛もない話をした。
< 10 / 44 >

この作品をシェア

pagetop