Comfortable
刹那はあたしより身長が高いからあたしは引きずられるような形で体育館まで連れてこられた。


「ちょっと待ってて。まあ、帰れないだろ?体育館だからもし1人で帰ったら悠と会う可能性高いだろうし」


刹那はそう意地悪く微笑み体育館の中に入っていった。


笹山は剣道部だから体育館の奥の剣道場にいるから変に動くと会ってしまう可能性が高い。


あたしは溜め息をつきながら刹那が帰ってくるまでバスケを見る事にした。


「あ、結花先輩っ」


あたしに声をかけてきたのは後輩の女の子だった・


「ん?」


「今日、部活来てなかったので心配しましたよ?」


そんなことを言いながら笑う彼女。


「あはは、ごめんね。美月は来てる?」


そう、あたしも一応バスケ部。これでも副キャプテンを務めている。


「美月先輩ですか?今、プレー中ですよ」


後輩の女の子にそう教えられた。


体育館シューズに履き替えあたしは体育館の中に入った。


体育館は熱気でもわっとしていて暑かった。


美月の姿を探していると左隣のコートで女の子の黄色い声が聞こえた。


「うるさ・・・」


あたしがそう言うと後輩は困ったように言った。


「ああ、刹那先輩がいるからですよ」


後輩が指をさした先をみてみれば制服姿のまま刹那が試合をしていた。
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