Comfortable
それだけ書かれたメール文。


刹那らしいといえば刹那らしい。


用件だけが書かれたメール。


あたしは返信する気にもなれず携帯の電源を切り再び寝転がった。


空を見上げれば雲がゆっくり動いてるのがわかった。


あたしはこういうまったりした時間が大好き。


1人だと何も考えずに済むし、傷つくことも無い。


でも、仲間と一緒に居る楽しさを知ってしまった今、あたしは1人でいることなんて絶対無理なんだと思う。


恋愛もそう。


幸せと感じてしまうからこそ別れが怖い。


もし、あたしが笹山に告白してなければ今もこんなにギクシャクしてなくて普通の友達としてお昼ご飯も食べれたのだと思う。


なのに、あたしは笹山に告白をして付き合った。


そこから間違いだったのかもしれない。


ううん、好きっていう感情に気づいてしまった時からあたしは可笑しかったんだ。


恋愛なんてしないほうが楽・・・


本当に今、そう思う。


キィ____


誰も来ないはずの屋上の扉が開く音が聞こえた。


慌てて起き上がり後ろを振り返ると刹那が1人で居た。


「お前なぁ・・・メール無視んなよ」


苦笑気味であたしの横に座って言う刹那。


「っていうか何でここわかったのよ・・・」


あたしがそう言うと刹那は得意げに笑いながら言った。
< 23 / 44 >

この作品をシェア

pagetop