Comfortable
本当は少し期待してた。


あたしの発言で笹山は違うよ、お前が好きだよなんて言ってくれるのを。


でも現実はそんなに甘くなくて・・・。


「そうだな・・・。俺はお前の親友の仲辻が好きだよ」


彼の言葉にまた胸が張り裂けそうになった。


あたしは彼の表情を見るのが辛くて下を向いた。


どんどん視界が歪んでくる。


涙が落ちそうなのを堪えながらあたしは言った。



「やっぱり、そうだったんだ。今まで付き合ってくれてありがとう」


あたしはそう言って彼に背を向け廊下を走った。


何も考えたくなくて・・・。


・・・儚く散ってしまったあたしの恋愛の花


ううん、元々あたしに恋愛の花なんて咲いてなかったのかもしれない。



・・・_______
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