危険な同居人!?
「まぁ優雅さんはそうだとしても
なんでそれでいじめられんすか?」

全然分からん。

「まだまだおこちゃまだな優ちゃんは」

俺の頭をなでる。
・・・むかつく。

「俺らを好きな女が嫉妬すんだろ?」
嫉妬?
「やきもちってことだよ」

輝が付け足す。

もちを焼く・・・?
おいしいのかな?
おいしかったら食べてみたいかも・・・

「ちなみに食べ物じゃないよ?」
「へ?」

2人が笑いながら俺を見る。
優雅さんはにやけてるのほうが合ってるか。

「別に・・・分かってるし」

分かってないけど。
「まぁ空がいってるなら
大丈夫だろ」

「ただいまーっ!!」
「ただいま」

「おっ帰って来た、おかえり~」

そっか、今日先生が出張とか
なんたらで早いんだっけ?

綾乃が俺の前にてけてけやってきた。
小動物のように。
そして小声で・・・
「ただいま・・・優?」

いわゆる上目遣いとかいうやつで。
「おかえり」

そう言うと小動・・・じゃなかった綾乃は
顔をパアッと輝かせて笑った。

俺も少し笑った。
でもそのとき気づかなかった。
空の笑顔が切なげだったことを。
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