危険な同居人!?
少女は俺の手の中に
ビー玉を1つ入れた。

「私2つ持ってるの!
だからあげる!」
「・・・ありがとう」

ビー玉は見たことがあった。
だけど彼女がくれたビー玉は
今までで1番綺麗に思えた。

そしてこれからの俺の人生は変わった。
俺はほとんど学校に行かず
外で遊んでいたから、
毎週土日に少女と遊んだ。
でも、

「僕・・・来週引っ越すんだ」
親が離婚した。
どちらも俺をいらないと言った。
お互い1人暮らしをはじめた。
俺は母親の親、俺の祖母と祖父に
引き取られた。
俺をいらないと言った人の親に
育てられるのは複雑だったが、
すごく優しくしてくれた。

でも俺はこれからのことよりも
少女のことを考えていた。
少女のことが好きになっていた。

「そっかぁ・・・
私、あなたのこと好きだよ?」
子供らしい素直な告白。
すごく嬉しかった。
「僕も好きだよ」
だけど来週には会えなくなる。

「じゃあまた次会ったら
私と結婚して!」
ね?とビー玉を見せる少女。
付き合うという行為を
知らなかったせいか
可愛らしいプロポーズだった。
「・・・いいよ」

そう言って俺もビー玉を見せたんだ。

「じゃあ約束ね!」
彼女は俺の頬にキスをした。

そして俺は今の場所へ引っ越した。

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