‡不思議な彼は雨男

「レイン!!」

私は慌ててレインに駆け寄る。


「…どうしたの!?」

「右足…。」


レインは一言そう返した。

そして、レインの右足に視線を向けた私は驚愕した。

レインの右足のスニーカーから何故か水が漏れ出していた。

まるでプールに靴のまま飛び込んだようにレインのスニーカーはぐっしょりだった。

濡れているだけならまだわかる。レインは傘をささなかったんだから。

ただ、靴から水が漏れ出すのは明らかに変だ。


「…何がどうなったの?」

私は周りに聞かれないよう声のトーンを必死に落として尋ねた。
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