‡不思議な彼は雨男
「あっ着いた。」
気がつけばもう学校前だった。
「‥雫、一番乗りじゃないかな?」
「そうかも。小学校以来だね。」
確かにまだ誰も来ていないようだ。
「じゃぁ行ってくるね。」
私が校内へ歩いていくと、
「雫。」
澄んだ声に呼び止められた。
「どうしたの?」
私は立ち止まって振り返る。
「僕はやっぱり君が好きだから。」
「えっ!!」
「今度会ったら返事くれないかい?」
‥なんでこの人はこんなことを、照れずにさらりと言えるんだろ。。
「…うん。わかった。」
顔が真っ赤になってる私とは逆に、レインは涼しげな表情で言った。
「またね、雫。」
「うん、またねレイン。」
私はその顔を隠すため、すぐにレインに背を向けて学校へと走っていった。