‡不思議な彼は雨男
私は4月から中二になっただけで生活自体になんら変化はなかったんだけど、最近はたまたまテレビを見ていなかった。
「今日も雨…か。まぁ6月だしね。」
だから私はただ単に雨の日が続いてるだけだと思って、ピンク色の傘を手にとり学校へと向かった。
やっぱり雨が降ると思い出す。
今となってはあれは全部夢だったのかな?と自分を疑う事もある。
バチャッ
「あ、水溜まり踏んだ!」
「…雫。それ一昨日買った靴なんでしょ?」
…私はその時後ろから聞こえた澄んだ懐かしい声すらも、幻聴かと疑った。
「…え?」
ゆっくりと後ろを振り返る。