高校生マフィア０２

「…誰の?」
「分かんね。つーか俺等が知ってる人じゃないかもしんねぇじゃん?」
「そうだよね。知り合いだったら登録してあるし」
「いや、知り合いの可能性は無いとは言えない」
「え、何で?もしかして慧、知ってるの?」
「俺の携帯にも入ってないが、アドレス帳の登録名が「君」付けだった。知り合いかもしれない…」
「でも敵サンが持ってたんだろ?知り合いってのはあんまり考えたくなくね?」


「………」

高城と春樹と俺の会話を黙って聞いていた卓真が、何かを思い出した様に自分の携帯を取り出した

「?どうしたの卓真」
「俺、アドレス変えたってメール来ても時々登録してない時あるんだ。もし、これが知り合いのアドレスで、変更前のだったら俺のケータイにまだ入ってるかも」
「いや、登録しとこうぜそこは」
「んー。そうだねぇー」

春樹の指摘に軽く返事をしながら、卓真は携帯のボタンを押し続けた






「……発見、しちゃった」
「うっそ…」

見たくない結果だったが、卓真の携帯には、しっかりと登録があった





【ユウキちゃん】
【×××_××××_@×××】

花田 ユウキ
俺と卓真と同じクラスの、学年次席の携帯だった