高校生マフィア02
化学室の有る管理棟1階は同じ建物でも職員室の有る2階よりも随分薄暗くて寒い
先生の指示に従って箱を置くと、ぱんと手を叩いて先生は笑った

「はい、有り難う。助かったよ花田さんも柴崎君も忙しい所御免ね」
「いえ、俺は別に。失礼します。左様なら」

向きを変えて歩き出す。

「じゃあ先生、早速質問なんですけど――…」

背後では花田の明るい声が聞こえた。
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