高校生マフィア02
雪姫
1年生の頃に読んだ古文の単語が分からなくて、1年の期末テストの問題をもう一度解いてみた。
春樹が左腕に包帯をして登校してきた。幸い折れた訳じゃないらしい。
「大丈夫なの」と聞いたら、私にも周りの子にする様に満面の笑みで心配するなと言った。
「………………」
あの馬鹿は能天気な癖に人に気を使うから、きっと困っても他人に言わない。
本当なら一発頭でも殴って「私には遠慮するな」と叫びたいけど、私はもうあの家には出入り出来ない。
「…………っ…………むかつく」
ぐしゃりと参考書のページを握ってしまい、慌てて皺を伸ばした。
折角近い存在になったんだから、ベタベタするだけじゃなくてもっと、
もっと色々と話して欲しい教えて欲しい私を頼って欲しい。
自称だけど私は春樹が思う程、弱くないと思う。だから
私を余り頼りにしてくれない事にも、そのせいで勉強が滞る事にも、むかつく
ノートは白いまま、ぐしゃぐしゃになった
春樹が左腕に包帯をして登校してきた。幸い折れた訳じゃないらしい。
「大丈夫なの」と聞いたら、私にも周りの子にする様に満面の笑みで心配するなと言った。
「………………」
あの馬鹿は能天気な癖に人に気を使うから、きっと困っても他人に言わない。
本当なら一発頭でも殴って「私には遠慮するな」と叫びたいけど、私はもうあの家には出入り出来ない。
「…………っ…………むかつく」
ぐしゃりと参考書のページを握ってしまい、慌てて皺を伸ばした。
折角近い存在になったんだから、ベタベタするだけじゃなくてもっと、
もっと色々と話して欲しい教えて欲しい私を頼って欲しい。
自称だけど私は春樹が思う程、弱くないと思う。だから
私を余り頼りにしてくれない事にも、そのせいで勉強が滞る事にも、むかつく
ノートは白いまま、ぐしゃぐしゃになった