思い出色に染まる空
プロローグ
空って広い。
まるであたしの心みたい。
――なんて、
変な子に見られちゃうかもしんない。
空はすごい。
虹みたいにいろんな色を持っているから。
海みたいな青色。
牛乳みたいな白色。
石みたいな灰色。
炎みたいな赤色。
墨みたいな黒色。
いろんな感情を持っている。
コロコロと色を変えて、
その中に入る仲間も変える。
フラッシュみたいな太陽。
わたあめみたいな雲。
シャワーみたいな雨。
リボンみたいな雷。
米粒みたいな雪。
テニスボールみたいな月。
宝石みたいな星。
色を変えて彩って、
仲間を変えて模様替え。
その変わりようはまるで、
あたしに共感して、
あたしを励ましてくれてる
ようだった。