思い出色に染まる空
「綺麗でしょう?」



あたしはお母さんにしがみついたまま、見上げ続ける。



「星はね、
悲しみを取ってくれんだよ。


だから悲しいときは、
星を見なさい。

お母さんにわからなくても、

星が全部わかってくれるよ」




お母さんの言った通りだった。


星は悲しみを吸い取るように、

あたしを元気づけてくれた。



「悲しくなくなったでしょ?」



「うん……うん!」









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