思い出色に染まる空


あたし達は、

お母さんの車が去っていくのを


ゆっくり見送った。




それから真っ暗な道を


ゆっくりと歩いていった。




いつも兄ちゃんと


鼻を啜りながら
思いついたことをパッと話す



そのときは


月や星が




すごく憎かった。



すぐ沈んでしまう太陽が



大嫌いだった。










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