思い出色に染まる空


あたし達はいつも



家の前で立ち止まる。




涙を拭うために。



二人とも泣き止むまで


玄関を開けなかった。




お父さんはいつも

あたし達が家を出る前に



我慢しなくていいって
言っていたけど



それだけは守らなかった。








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