死に神の涙
ドアが開く音がする。

「おぉ。莞爾やっと帰って来たか…後数分遅かったら死んでたぞ…」

莞爾は何も言わない。

「あれ?酒は?」

莞爾がゆっくりと手を上げる。

「…っち!」

苅麻が目にも見えない早さで莞爾の周りに呪術を展開する。

「プリズン展開!…ジャッジ!」

莞爾の体を光が通り抜ける。
莞爾が苦しそうに呻く。

「その体に巣くう物よ、我が審判の前に姿を表すが良い。我が槌を叩く時が貴様の最後だぞ…」
「ふぇぇ?なりをいってるのぉ、苅麻くぅぅん」

酔った宇佐兎が苅麻に絡んでくる。

「…ったぁ!もう!邪魔だ!」

苅麻が集中を切らしたその隙に莞爾が呪術を弾く。

「っち!宇佐兎さん!しっかり捕まって!」

苅麻が宇佐兎と七海を抱き上げてベランダに向かって走ると…飛んだ。

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