死に神の涙
俺は病院を出るとある人物に連絡を取り、奴らのたまり場を聞いた。
そこはよくある港の使われてない倉庫だった。

…そして、その夜。

俺は15人を病院送りにした。
新聞記事にも載らない小さな出来事だが、俺達にとってはその会話はタブーとなった。
それから三日…俺は倉庫で倒れてた。
呪術を使い果たして気を失ってたんだ。
それを見付けたのが…七海だった。
七海が全力で回復してくれたお陰で俺は回復した。
…ただ、七海にも直せない怪我があった。

それは…俺達の心の傷だった。
七海はそれから一時男性恐怖症になった。
七海はそれを周りに悟られないように前よりも明るくなった。
皆は嬉しく感じてたが俺はそんな七海が可哀相だった。
だから…俺は過去に楔を打ち込み、記憶の中に消した。
二度と七海に思い出させないように。
二度と七海を悲しませないように。
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