つまり、愛
「るんるーん♪」
軽いステップで、図書室に向かったあたし。図書委員だから本の整理をしなくちゃいけない。
別に嫌な仕事ではないから、ルンルンと鼻歌混じりでやっている。
本をかなり積み上げて持つとかなり重たい。し、前も見えない。
だけどこれを運べば終わりなんだ!
気合いを入れて運んでると…
「危ない!」
「ふぇ?」
ドンっ…バサバサ!
「いった―くはない。てか誰!?ぶつからないでよ!放課後に図書室になんで人がいるの?」
「いった―くはないってなんだよ…ククッ」
見上げれば背の高いかっこいい男の子。
「え…もしかしてかばって…」
「そうだよ。覆い被さった、だってぶつかった俺が悪いもんな。」
そう言いながら本を運んで行ってくれた。
「俺、暁人って言うんだっ!」
「あたしは沙織!」
「よろしくな」
「よろしくね」
**********
「あれを沙織は、偶然だと思ってるんだろうな―」
ずっとタイミング狙ってたんだけど…
まぁこれは、俺だけの秘密。
沙織には絶対教えない。
*おまけ完*