つまり、愛




「うっんま―っい!」

「ん、いけるね。」

「バニラはどこも一緒だよ。
あたしのはチョコスペシャルだしっ」

「このバニラはヤバい。」


ふふっバカだなぁ―!
せっかくアイス専門店なんだから、ここにしかないのを食べなくちゃ!


「んふふっ」

「おい。」

「え―…んぐっ」


いきなりあたしの口に入れてきたアイス。…スプーン暁人くんのじゃん…。


「おいしいだろ?」

「うん、おおっおいしい…」


だぁ―!動揺しすぎだよあたし!
まさか間接キスだけで…心臓がこんなに早く動くとは…


「お前のもくれよ。」

「へ!?…あ、はい。」


カップを暁人くんの手に向ける。
するとなぜか不機嫌そうな顔…


「普通今のノリでいくと?」

「…だよねぇ。」


震える手をどうにか落ち着かせて、スプーンでアイスをすくい口に運ぶ。


パクッと食べて、うまいと呟いた暁人くんにほっとしてあたしも食べようとした、けど…



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