身長差15センチの関係 3
大真面目に心配している弓倉に、高志は答えた。
まったくもって信用がない。
「先生、僕、そんなに頼りないですか?」
「うむ」
全肯定。
「ぶー」
拗ねた。
拗ね口に加えて、頬が膨らみ、弓倉を見る目が上目使いになる。
「このくらいの雨だったら、小学生のときから平気で通ってますっ」
それを見下ろして、弓倉は吹きだした。
今の高志のよりもさらに幼い時の高志を想像して、椅子に背もたれる。
「はははっ、小学生時代の君を知らないのがとても残念だ」