身長差15センチの関係 3

お化け屋敷の入り口には、これまた定番の白い和服を着た女幽霊が受付役をしていた。

「いらっしゃ~い」

照れのまじった幽霊声で、鈴璃達を迎えてくれる。

入場は無料。

教室ひとつがそのまま幽霊屋敷になっており、入り口から覗き込める部分は真っ暗。

耳をすますと奥から、チーンという鐘の音や、低く流れるお経の読み声が聞こえてくる。

そして、きゃーっと、叫び声。

「おふたりですか?」

訊ねる、幽霊。

「はい」

鈴璃が答えると、幽霊は入り口に掛けてあった風鈴を2回揺らした。

ちりーん。
ちりーん。



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