身長差15センチの関係 3

桶を拾い上げて、湯船につっこんだ方が近道か?

考える鈴璃。

と、そこに、

「お姉ちゃーん、大丈夫ーっ!」

脱衣場の方から、懐中電灯をたずさえた助けが来た。

弟の高志だ。

叫び声とともに、浴室を仕切る磨りガラスの向こうから灯りがあてられる。

「お姉ちゃーん、いるんでしょーっ」

暗闇の中にいた鈴璃より、はるかに焦った声。
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