身長差15センチの関係 3

ガラス越しの灯りでは、まだ周囲がよく見えない。

「うん、じゃあちょっとだけ開けるよ」

高志はガラス戸をそーーーっと開けた。

自分の身体は入れずに、手にしたライトだけを戸の隙間から差し込む。

一気に明るくなる浴室。

だけど、

あてずっぽうで向けられる高志のライトは、鈴璃がいる場所からは大きく外れ、全く関係ない壁を照らしている。

「もうちょっと下に向けて、それで右」

鈴璃は指示する。

が、ライトは鈴璃の身体を行き過ぎて、やっぱり遠くの壁を照らした。

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