身長差15センチの関係 3
そこに雷がまたなる。
ガーーーンッ!!
近い。
弓倉は、そそそっとベッドから自分のまくらを引き寄せた。
高志の手の代わりに両手で抱きしめる。
嫌な季節だ。
弓倉も、もとからこんな雷嫌いだったわけではない。
高校生のとき、
偶然、
グランドに雷が落ちたのを間近な渡り廊下から見たせいだ。
圧倒的な力。
光と音。
幸いグランドには誰もいなかったが、
痺れた空気と、
微かに浮き上がった自分の髪が、
制服に包まれた弓倉の身体の芯まで恐怖を植えた。
以来、激しい雷の日には、
妹と一緒の布団で寝たこともあるぐらい。