身長差15センチの関係 3
「あれ、お姉ちゃん、眠い?」
それも見抜かれた。
「大丈夫、高志が上手だから力が抜けているだけ」
弟は、褒められると嬉しそうに言った。
「寝かったら、寝てもいいよ。ちゃんと起こすから」
「寝てしまったら、そうして」
鈴璃は、答える。
眠るつもりはなかったが、
弟の好意に甘えて目を閉じてみた。
とける思考。
とろける感覚。
あっという間に夢の中。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん、おきて」
申し訳なさそうな弟に揺さぶられて起こされると、時計の長い針が半周していた。
短いほうの針でなくてよかった。
それくらい気持よかった眠り。