白い月〜destiny〜
映画館の前に着くと 美月は先に来て待っていた。

壁に飾られた映画のポスターを眺めている。

それはどうやら恋愛物のようだった。


「ごめん。ちょっと遅れたかな。」

後ろから声をかけると すぐに美月は振り返って笑顔を見せた。

「ううん。私もさっき来たところだから。」

「その映画見たいの?」

僕は美月が見ていたポスターを指差した。

「うん。私の好きな小説が映画化されたものだから。」

「へぇ…。」

< 104 / 374 >

この作品をシェア

pagetop