白い月〜destiny〜
「だから 私は美月ちゃんに聞いたの。誰か好きな人がいるんじゃないの?って。美月ちゃんはちょっと恥ずかしそうに話してくれた…。大好きな人がいますって。」


宮川は僕を見て言った。

「お前のことだな。」


先生はニッコリと僕に笑いかけた。

「美月ちゃんはね 優が…優がって あなたの事楽しそうに話してたわよ。」

「僕のことを…。」

「ええ。…でもその後で急に元気がなくなって…ポロポロと涙を流してね。こう言ったの。」

僕と宮川は黙って先生の話に耳を傾けていた。
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