白い月〜destiny〜
「美月ちゃんはね。もうあなたを許しているわ。」

「そうでしょうか…。」


「人はね…誰かを許す事によって 自分も誰かに許されている。許しあって生きていくものなのよ。」

千鶴先生は皺の刻まれた頬を少しだけ赤くすると 片目を閉じてウインクした。


「愛するという事は許すこと…。うちの主人の受け売りだけどね。」


「愛するという事は…許すこと…。」


僕は胸が熱くなった。


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