白い月〜destiny〜
私はあれこれ悩んだが 結局 花を活ける小さな花瓶にした。

青みがかった透明なガラス製の物だった。

豪華な花よりは さりげない花に似合う感じだ。

母の好みはわからないので 自分の好みになってしまったのだ。

喜んでくれるといいけど…。

辛い現実が待っていることは予測しているが 私の胸にある 小さな小さな期待を消すことはできなかった。


母は私を抱きしめてくれるかもしれない…そんな淡い期待を…。


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