白い月〜destiny〜
チャイムの音が鳴る。

ほどなくしてカメラ付きのインターホンから声がした。

『はい。』

「あっあの。私…相原美月といいます。今日はその…。」

『…どうぞ お入り下さい。』

私が言い終わらないうちに 相手は重そうな門を開けた。」

自動で開閉する門だった。

「一人で大丈夫だね?僕はここで待ってるから。行っておいで。」

優は繋いでいた手を離し そっと私の背中を押した。

私が中へ入るとすぐに門が閉じた。

振り返ると 優は「大丈夫」とでもいうように強く頷いた。

私も頷き返し歩きだしたのだった。


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