白い月〜destiny〜
美月が浴室に行っている間 残された僕達四人はテーブルを囲んで座っていた。

さっき美月におこった出来事を話すと しばらくみんな無言だった。

誰も言葉が出ないようだった。


コチ コチ という時計の秒針の音だけが聞こえる中 宮川が口を開いた。

「仕方なく生まれた…か…。人は何のために生まれてくるんだろうな。」

「…。」


千鶴先生はカップにハーブティーを注ぎながら 穏やかな目で宮川を見た。

「人は何のために生まれてくるのか…それは誰にもわからないわ。正しい答えがあるかどうかもわからない。」

千鶴先生はみんなにカップを配ると 自分も椅子に座った。

「そうねぇ…一つだけあるとするなら…。」

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