白い月〜destiny〜
ひとしきり話が終わったところで 美月が戻ってきた。

借り物のスウェットを着てタオルで髪を拭いている。

初めて素顔の美月を見たが まるで少女のような面影をまだ少し残していた。

僕の視線に気付いた美月は 恥ずかしそうにはにかんだ。

「あんまりジロジロ見ないでよ。優もお風呂入ってきたら?」

「あぁ…うん。そうするよ。」

僕は素顔の美月にポーっとなってしまったらしい。

なんとなく顔がほてって 頭もクラクラする。

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