白い月〜destiny〜
「先生が今日はここに泊まっていきなさいって。涼太と晴香は家に帰ったけど。」

「そうか。美月は大丈夫なの?家に帰らなくて。」

「私は大丈夫だよ。優が少し良くなるまで側にいるからね。」

時計を見ると日付は変わって夜中の1時だった。


いつの間にか雨はあがって 部屋の窓から丸い月が僕達を照らしていた。

「こんな時間まで…ずっと付いててくれたんだね。」

「当たり前でしょ。」

そう言って美月は僕の額に冷たいタオルを乗せた。

「気持ちいい…。」


目を閉じると さっき見た夢が浮かんできた。

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