白い月〜destiny〜
「今の両親はね。僕を大切に育ててくれたよ。野球の試合を見にきてくれたり 毎日弁当を作ってくれたり。でも僕は素直にありがとうと言えなかったんだ。」
「どうして?」
美月が優しく囁くように聞いた。
「僕は…今の両親の愛情を受け入れることは死んだ両親を裏切るような気がしたんだ。僕を一人ぼっちにした事を許せないのに。僕はこの矛盾した感情をいつも感じていたんだ。」
「そう…。」
美月は僕の額のタオルを取り替えた。
「でも…今日やっと言えたよ。」
「どうして?」
美月が優しく囁くように聞いた。
「僕は…今の両親の愛情を受け入れることは死んだ両親を裏切るような気がしたんだ。僕を一人ぼっちにした事を許せないのに。僕はこの矛盾した感情をいつも感じていたんだ。」
「そう…。」
美月は僕の額のタオルを取り替えた。
「でも…今日やっと言えたよ。」