白い月〜destiny〜
私のお腹がどんどん大きくなり 9ヶ月に入った時 雅也さんが信じられない言葉を口にした。

「話し合ってきたけど妻とは別れない事にした。妻はこの事を知っている。それで…子供を自分が育てたいと言うんだ。」


信じられなかった。


雅也さんはもともと私のものじゃなかったけど…この子は私の命なのに。

「僕達夫婦ならこの子を何不自由なく育てられる。君一人ではどうにもならないだろう?君と同じように施設に入る事になるかもしれないんだぞ?」


その一週間後 私は雅也さんの話を承諾した。

お腹の子の幸せを思っての事だった。



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