白い月〜destiny〜
外に出ると 優は車の外でタバコを吸っていた。

「準備はオーケー?」

「うん。バッチリ。」

私達は車に乗り込むと挨拶のキスをした。

優はちょっとタバコの香がした。


この前母に会いに行った時のような不安は感じなかった。

子供に会った時 自分の感じたように行動しようと思っていたし 優もそれでいいよと言っていた。

もしあの子が幸せならそれでいい。

でももし不幸なら…。

私はあの子を二度と離さない。

その覚悟を決めた時 私の中の不安はなくなったのだ。


「それじゃ 行くよ。」

そう言うと優はアクセルを踏んだ

< 240 / 374 >

この作品をシェア

pagetop