白い月〜destiny〜
上司から大まかな説明を受けた後 僕は重い足取りで会社を出た。

後ろから宮川に呼び止められる。


「内山。おめでとう。これはすごい話だぞ。ニューヨーク行きはなかなか行きたくてもチャンスがないからな。出世コースまっしぐらだ。」


そう言う宮川の表情も暗かった。


「あぁ うん。」

僕は生返事をした。


「二年…は長いよな…。美月の事どうすんだ?」

「これから考えるよ。じゃあ。」


僕は宮川に軽く手を上げると車に乗り込み美月のアパートへと向かった。
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