白い月〜destiny〜
窓の外を見下ろすと 夕暮れの街から いつの間にか夜景の煌く世界へと変わっていた。


僕はデザートを食べている美月に聞いた。

「もしも…もしもだよ?美月は結婚したらどこに住みたい?」


美月は結婚という言葉に少し驚いたようだが 仮定の話だとわかると 少し考えて答えた。

「うーん…。やっぱり遠くに行くより ここに住んでいたいかな。だって仕事もあるし。みんなもいるしね。」


美月の言う「みんな」とは…母親とミクちゃんの事も含まれているのだと 僕はわかっていた。


たとえ会えなくても…そばにいたいと美月は思っているだろうから。

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