白い月〜destiny〜
次の日会社に行くと 僕の海外出張の話はほぼ全員に知れ渡っていた。

女子社員の話し声が聞こえる。

「内山さん ニューヨークだって。二年間。超出世コースよねー!」

「ショックー!着いてっちゃおうかなー。」

「ダメダメ。内山さん 今彼女いるんだから。」

「でもさ。東京とニューヨークだよ?二年も離れてればダメになっちゃうかもしれないしー。」


ダメになっちゃうかもしれないし…?


僕は女子社員に体を向けて思わず言ってしまった。

「ダメになんか…ならないよ!」


驚いた女の子達は「すみませーん!」と言ってバラバラと散って行った。

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