白い月〜destiny〜
その男性が「えっ?」という風に美月に顔を近付ける。

それに対して 美月も顔を近付けて話をする。


なんだよ…あいつ。

本当は聞こえているのに 聞こえないふりしてるんだろ。

美月も美月だよ。

なんであんなに楽しそうにしてるわけ。


今にも二人の口がくっつくような錯覚に陥って たまらず僕は美月に走り寄った。

後ろから美月の腕を掴むと グイツと引っ張った。

「美月。迎えにきたよ。」

「優!どうしたの?びっくりした!」

美月は目を丸くして驚いている。

一緒にいる男性も突然の僕の登場に驚いているようだ。
< 293 / 374 >

この作品をシェア

pagetop