白い月〜destiny〜
「ニューヨークに行くって…本当なの?どうして?」


「いや…。うん。本当だよ。出張なんだ。」


「何ヶ月くらい?」


「…二年だよ。」


「二年…。いつ行くの?」


「一ヶ月後。」


「そうなんだ…。」


美月はずっと俯いていた。


「ごめん。つい最近決まったことなんだ。なかなか言い出せなくて…。」


美月は泣くのをこらえているのか 肩を小さく震わせていた。

< 298 / 374 >

この作品をシェア

pagetop