白い月〜destiny〜
ひとしきり話をすると 次の話題を探すため お互い無言になる時があった。

その瞬間に美月は僕に寄り添ってきた。


「優は…私の事好き?」


美月がこんな風に僕に聞いてきたのは初めてだった。

僕は感動で胸が熱くなった。

美月を死ぬほど好きだと思った。

僕は言葉よりも先に体が動いた。

いつもより乱暴に美月を抱き寄せると そのくちびるにキスをした。

身動きの取れない美月は 息が苦しくなったのか口を開けたけど 僕は構わずキスを続けた。


深く…。

美月の心に僕を刻み付けてやる。

ずっと美月は僕のものだから。


僕の乱暴なキスは 美月がどう思うかよりも 自分の気持ちが勝ったための行動だった。

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