白い月〜destiny〜
「条件その二。」

美月は何を言われるのかとビクビクしている。


「僕はね。僕がいない間…美月が他の男と浮気するんじゃないかと心配なんだ。」

「私…そんな事しないよ!」

「どうかな…。さっきみたいな名演技で僕を騙すかもしれない。浮気してないふりをしてね。」

「そんな…。そんな事言わないで 優。」

僕は構わず続けた。

「この前の医者…彼とこっそり会うかもしれない。僕は心配なんだよ。だから…今住んでるアパートから出て 違う所に住んで欲しいんだ。一切連絡が取れないようにしてね。できるの?できないの?僕より彼の方がいいなら別だけど。」

「…わかった。」

もう美月はポロポロ涙をこぼしている。


ちょっとやり過ぎかな。

美月がかわいそうに思ったけど 僕は表情には出さないようにした。


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