白い月〜destiny〜
その人は驚いた顔をして大きく手を振った。

「いや…そんな!大袈裟ですよ!」


それでも払うと言って聞かない私に その人はクスクスと笑った。

「それじゃこうしませんか。今タクシー乗り場に行っても今日は金曜の夜だからすぐに乗れるとは限らない。待ってる間に缶コーヒーをごちそうしてください。」


タクシー代と缶コーヒーでは随分と差があるけど…正直痛い出費だったしあまりしつこくしても失礼かと思いそれで手を打つことにした。

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